映画「この世界の片隅に」感想(ネタバレ注意)
先日、映画「この世界の片隅に」を観てきた。
本当は、何故か未だに観れていない「君の名は」を観ようと思っていたんだけど、何やら「この世界の片隅に」という映画が凄いらしいという噂があったので、旬なうちに観ようということになった。
《右が主役のすずさん》
祝日ということもあってか、劇場に入ると立ち見客までいてびっくり(しかもたくさん)。
チケット予約しておいて良かった。
それで、感想
最初、テンポよく淡々と日記のように進む描写を、1時間で終わっちゃうんじゃないの?という気持ちでボケーッと観ていた。
しかしながら、呉に行くあたりからシーンの流れがなめらかになり、気が付いたら世界に入り込んでいた。
そして、序盤の日記のような日々も、その後の人生をくっきりと描くための伏線だったのだと気付かされる。
戦争を日常とする時代を描くリアルさは、自分がそれを体験していないにも関わらず、それが確かにこの日本だと感じさせる繊細な背景感があった。
言うなれば、戦争は主題ではなく、背景として凄く映えていた。
これが反戦映画か反戦映画じゃないかみたいな議論もあるが、個人的には正直どうでもいい。
ただひたすらに戦争という日常が、明るく生き抜こうとする人々との対比として、映えていた。
じゃあ何が一番良かったって、やっぱり、すずさんと周作さんが本当に良かった。
先に触れた人生の伏線も、すずさんの生き様のリアルさを際立たせる。
それでいて、タイトルにもなっているキーワードに纏わるストーリーは、リアルな『背景』とは裏腹に、ちょっぴりファンタンジーで可愛らしい。
そして星空をバックにした二人の防空壕のシーンは、年甲斐もなくときめいた。
多分、『この世界』ではなく、『この世界の片隅に見つけたこと』こそが大事なのだ。
それはどんな世界においても、何よりも輝きを放ち、尊い。
自分もこんな風に、どんな世界であっても、好きになった人と力強く、生き抜いてみたいものだ。
おまけ
外で何かやってた。
《提灯がたくさん》
《大酉祭、なるほど》
お祭りは混んでいたので、放っておいて夕飯。
《広島と言えばお好み焼きでしょ~》
美味しいご飯が食べられる世の中に感謝。
とても良い一日だった。